離婚・家族
外国人との結婚・離婚や家族の問題で不安なとき
外国人本人や、外国人配偶者との問題を抱える日本人に向けて、結婚・離婚や家族問題に関する日本と相手国の手続、子ども、生活費・財産、在留資格、相談前の資料を簡潔に整理します。
外国人本人も、外国人配偶者との結婚・離婚や家族の問題を抱える日本人も、婚姻・離婚をした国と届出の状況、日本と相手国の手続を分けて整理しましょう。子ども、生活費・財産、在留資格、安全な連絡方法について、不安な点と期限を伝えてください。
この記事は、法律に関する一般的な情報をまとめています。個別の事情に対する法的判断や見通しは、資料や経過を確認する必要があります。
監修・執筆: 近藤 良 · 広島弁護士会所属
登録番号 68207
更新日:

結婚・離婚をした国と届出を整理する
夫婦の国籍、住所、結婚・離婚をした日と国、方法(届出、合意、調停、裁判など)を整理しましょう。日本の婚姻届・離婚届、戸籍や受理証明書の記載内容と、相手国の身分登録・証明書の記載内容が一致しているかを確認しましょう。
日本で成立したことや、相手国に記録があることだけで、もう一方の国でも同じ効力があるとは限りません。必要な翻訳、認証、提出先、期限は、国と手続ごとに確認する必要があります。どの国の法律を使うか(準拠法)は、婚姻の成立・方式、婚姻の効力、夫婦財産制、離婚について、それぞれ確認する必要があります(法の適用に関する通則法第24条から第27条まで)。どの国の裁判所で扱うか(国際裁判管轄)についても、住所、生活の中心、婚姻・離婚の経過などの資料を見て早めに整理しましょう。
子どもの暮らしや親権、親子交流、養育費を確認する
子どもが今どこで暮らしているか、誰が日常の世話をしているか(監護)を整理しましょう。親権、面会・通話などの親子交流、養育費についても、それぞれ整理しましょう。学校、医療、住居についても一緒に記録しましょう。
国籍、旅券、在留資格、国境を越える移動は、離婚の成立とは別の論点です。ハーグ条約(国境を越えた子どもの移動を扱う国際的な取決め)や各国の手続が関係することもあるため、移動の予定、相手の同意、裁判所の書類があれば早めに確認します。子どもが国境を越えて移動できるかどうかは、関係する国と事情によって異なるため、旅券があることだけで判断しないようにしましょう。
生活費・財産を分けて整理する
別居中の生活費、子どもの養育費、離婚時の財産分与、慰謝料などは別に確認します。日本と相手国の預金、不動産、保険、年金、借金、送金を、国・名義・取得時期・資料の有無とともに一覧にまとめましょう。
財産が外国にある場合に日本の裁判所や手続でどこまで扱えるか、外国で追加手続が必要かは、財産の場所と各国の制度で変わります。財産を動かした記録や相手とのやり取りも残しましょう。
在留資格と期限を確認する
配偶者との関係を基礎とする在留資格では、離婚・死別後の届出や今後の在留資格を早めに確認する必要があります。中長期在留者のうち、配偶者として「家族滞在」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」の在留資格を有する人は、離婚・死別から14日以内の届出が必要です(出入国管理及び難民認定法第19条の16第3号)。離婚・別居した日に在留資格が自動でなくなると決めつけず、在留カードの記載内容、在留期限、入管への届出・申請の有無を整理しましょう。
在留資格申請そのものは提携専門家を紹介する場合がありますが、家族問題に関連する不安については、状況を整理します。期限が近い、相手に書類を返してもらえない、事実と違う説明を求められている場合は、その経過も伝えてください。
資料を保存し、安全な連絡方法を決める
夫婦・子どもの旅券、在留カード、戸籍、婚姻・離婚証明書、受理証明書、出生・国籍資料、合意書・裁判所の書類、生活費・財産資料、相手とのメッセージを、原本を変えずに保存してください。外国語の原本と翻訳は分け、結婚・離婚、同居・別居、子ども、送金などに関する出来事を、日付順に整理しましょう。
夫・妻や家族に相談内容を知られたくない場合、暴力・脅し・監視、旅券や在留カードの取上げがある場合は、安全な連絡方法を最初に伝えてください。危険な場所へ資料を取りに戻ったり、相手のアカウントへ無断で入ったりしないでください。
確認項目
- 結婚・離婚をした国と日付
- 日本と相手国の届出・登録の状況
- 子どもの居所・監護・面会
- 子どもの国籍・旅券
- 生活費・養育費・財産・借金
- 在留資格と期限
- 安全な連絡方法
よくある質問
離婚や家族の相談で最初に整理することは何ですか?
夫・妻の名前、別居(一緒に住んでいないこと)の有無、子どもや生活費の状況が分かると、相談が進めやすくなります。安全な連絡方法が必要な場合は、受付時にお知らせください。
家族問題で残しておく資料は何ですか?
結婚、住んでいる家、生活費、子どもに関する書類と、相手とのメッセージを消さずに保管してください。日本語の書類も、そのまま残してください。
離婚で在留資格が不安な場合も伝えてよいですか?
離婚や別居と在留資格(日本にいるための資格)への不安を分けて伝えてください。在留資格申請そのものは、必要に応じて提携専門家の紹介を考えます。
出典
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日本語が不安でも面談できますか?
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