刑事・被害者対応と示談
刑事事件で被害者対応や示談を考えるときに確認したいこと|謝罪・弁償・記録
刑事事件で被害者対応や示談を考えるとき、被害内容、謝罪、弁償、連絡方法、起訴前後の段階、家族や本人が整理する資料をまとめる記事です。
刑事事件で被害者への謝罪や弁償を考えるときは、相手方へ連絡する前に、どのような事件・被害なのか、相手方へ連絡してよいか、支払うお金をどう用意するか、本人はどうしたいと考えているか、手続はどの段階かを整理しましょう。相手方への連絡は、方法によってはかえって負担やトラブルになることがあります。
著者: 近藤 良 ・ 広島弁護士会 ・ 登録番号68207
更新日:
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まず確認したいこと
被害者対応や示談では、刑事事件に関係して、被害を受けた方への謝罪、弁償、合意書作成、連絡方法の調整などを検討します。刑事手続の結論を保証するものではなく、事案ごとに確認が必要です。
要点
- どのような被害なのか、相手方は誰か、どのような連絡を取っているか、いくら支払えるかを整理する
- 本人や家族が直接連絡してよいかを慎重に確認する
- 謝罪、弁償、合意書案、支払時期を記録に残す
- 起訴前か起訴後か、身体拘束中か在宅かで確認事項を分ける
被害内容と連絡状況を確認する
被害者とされる方、被害内容、被害額、けがの有無、壊れた物、警察や検察で聞いている内容を分けて整理しましょう。相手方から連絡が来ている場合は、連絡の日時と方法を記録し、内容をそのまま保存しましょう。
本人や家族からの直接の連絡が、相手方に不安を与えたり、相手方への圧力と受け取られたりする場合があります。また、連絡の内容によっては、証拠隠滅を疑われるおそれもあります。連絡方法は、事件の内容と手続の段階を確認してから考えましょう。
謝罪と弁償の内容を具体化する
謝罪をしたいのか、治療費や修理費を支払いたいのか、精神的損害を含めた話合いをしたいのか、希望する内容を整理しましょう。いくら、いつ支払えるか、分割払いが必要か、家族はどの資料を用意できるかも整理しておきましょう。
示談書や合意書を作る場合は、金額だけでなく、対象となる事件、支払方法、清算条項、今後の連絡方法などを確認しましょう。書面の文言だけでなく、相手方がその内容に納得しているかも大切です。
刑事手続との関係を整理する
裁判所は、検察官が捜査の結果に基づいて起訴するかどうかを決めると案内しています(公訴を提起する主体について、刑事訴訟法第247条)。被害弁償や示談の有無が問題になることはありますが、それだけで起訴・不起訴や処分が決まるわけではありません。
起訴前、起訴後、身体拘束中、在宅事件など、今の段階によって急ぐ確認事項が変わります。届いた書類や警察からの連絡を保存し、警察・検察から聞いた内容も記録しておきましょう。
示談が成立しないとき、交渉経過をどう整理する?
示談が成立しない場合も、申出日、申出の方法、示した条件、相手方の返答や連絡を受けた日を時系列で整理しましょう。すでに支払った金額と、これから支払う提案・支払可能額は分け、メール、書面、メッセージ、通話の記録と一緒に担当弁護人へ渡しましょう。
相手方から連絡を断られたり返答がなかったりするときは、直接の連絡を重ねず、連絡を断られたことや最後のやり取りも記録して相談しましょう。担当弁護人がいない場合は、刑事事件を扱う弁護士に、事実関係を無理に認めることなく、分かる範囲の経過と資料を示して相談しましょう。
資料
- 警察・検察から聞いた事件内容、書類、指定された日時の記録
- 被害内容、被害額、修理費、治療費、領収書などの資料
- 相手方との連絡、謝罪、弁償、示談案に関する記録
- 支払可能額、家族の協力、勤務先や生活状況に関する資料
相談前の確認
- 被害者対応や示談を考えている理由
- 相手方とすでに連絡したか、連絡を受けたか
- 謝罪、弁償、合意書について希望している内容
- 手続は現在どの段階か、警察・検察・裁判所からどの書類が届いているか
よくある質問
家族が被害者へ直接連絡してもよいですか?
事件の内容や手続の段階を含む状況を整理し、直接連絡してよいか、どのような方法で連絡するかを、連絡前に担当弁護人へ相談しましょう。直接連絡が相手方の負担になったり、手続上の問題になったりする場合もあるためです。担当弁護人がいない場合は、刑事事件を扱う弁護士に相談しましょう。
示談ができれば必ず不起訴になりますか?
必ず不起訴になるとはいえません。被害弁償や示談は重要な事情になり得ますが、どのような事件か、どのような証拠があるか、前科前歴はあるか、ある場合はどのような内容か、被害はどの程度か、本人の対応はどのようなものかなども含めて確認する必要があります。
出典
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