交通事故・後遺障害
交通事故で症状が残った方へ|後遺障害について確認したいこと
交通事故後に症状が残っている方に向けて、治療経過、医療機関の資料、保険会社とのやり取りなどを説明する記事です。
事故後に症状が残っている方は、症状の内容と経過、医療機関から受けた説明、事故との関係が分かる資料を確認してください。保険会社から治療費などの支払終了の通知を受けても、それだけで症状固定や後遺障害の認定が決まるわけではありません。後遺障害の認定や賠償の結果は、個別の事情や資料を確認しなければ判断できません。
著者: 近藤 良 ・ 広島弁護士会 ・ 登録番号68207
更新日:
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資料や経過を整理しておくと、相談時に状況を確認しやすくなります。
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まず確認したいこと
交通事故による症状が治療後も残り、自賠責保険の後遺障害認定の対象になる場合があります。自賠責保険の後遺障害の等級は、法令の等級表に定められています(自動車損害賠償保障法施行令第2条第1項第2号・第3号、別表第一・第二)。認定されるかどうかは、残った症状や検査結果などの資料をもとに審査されます。
要点
- 事故前と事故後の症状・生活への影響を時系列で残す
- 受診先、診断名、検査、医師の説明を資料で確認する
- 症状固定の時期や、後遺障害に当たるかどうかについて、医師の説明と資料を確認する
- 保険会社の支払終了日・理由と、主治医が説明する治療内容・改善経過・見込みを分けて確認する
- 保険会社からの案内、診断書、請求関係の書面を保存する
残っている症状と生活への影響を記録する
症状が残っている方は、痛み、しびれ、めまい、記憶や集中の変化などが、いつから、どの程度、どの場面で起きるかを記録してください。仕事、通勤、家事、睡眠への影響も、起きたことをそのまま書いてください。
保険会社の支払終了と症状固定を分ける
保険会社から治療費などの支払を終える通知を受けても、それだけで症状固定になったり、後遺障害の認定が決まったりするわけではありません。支払終了日は、保険会社がその費用の支払対応を終える日として示されたものであり、通知に書かれた理由も含めて確認しましょう。
医学上の症状固定は、治療を続けても症状の改善が今後見込めない状態かどうかを、症状と治療経過を踏まえて主治医が医学的に説明・判断する事項です。主治医には、どのような治療を受けたか、症状がどのように改善・変化してきたか、今後どのような改善が見込めるかを確認し、支払終了日・理由とは別に記録してください。
受診先と医療機関の資料を確認する
受診した方は、どの医療機関を、いつからいつまで受診したかを確認してください。診断書、検査結果、診療明細と、医師から受けた説明も確認しましょう。転院した場合や複数の医療機関を受診した場合は、受診した順番が分かるように資料を並べてください。
症状や治療については医療機関へ相談し、法律上確認したい点は、医療記録と照らし合わせて整理しましょう。法律相談だけで医療上の判断を置き換えることはできません。
保険会社からの書面と回答期限を確認する
保険会社から案内が届いたり、回答期限を示されたりした場合は、書類の名前を確認し、どの損害が対象となるか、どの資料の提出が求められているか、期限はいつかを確認してください。相談するときは、手元の書類をそのままお持ちください。
資料
- 診断書、検査結果、診療明細、通院の記録
- 症状と日常生活・仕事への影響を記したメモ
- 事故状況、交通事故証明書、ドライブレコーダー等の記録
- 保険会社からの後遺障害・損害賠償に関する書面
- 保険会社の支払終了通知、書面・メール等(終了日、対象費用、理由が分かるもの)
相談前の確認
- どの症状が、いつから、どのように残っているか
- どの医療機関で、いつ、どのような治療を受けたか
- 保険会社からどの手続を案内されたか、何をいつまでに行うよう示されているか、どの資料の提出を求められているか
- 保険会社の支払終了通知の日時・対象費用・理由と、主治医に確認したい治療内容・改善経過・見込み
- 後遺障害について、何を確認したいのか
よくある質問
保険会社から支払終了の通知が来たら、症状固定や後遺障害の認定も決まりますか?
いいえ。支払終了通知は、保険会社がその費用の支払対応を終える日や理由を示すもので、それだけで医学上の症状固定や後遺障害の認定が決まるわけではありません。主治医に治療内容、改善経過、今後の見込みを確認し、通知の終了日・理由と分けて整理してください。
後遺障害の等級は、症状だけで決まりますか?
個別の認定や請求には、症状、診療記録、検査、事故状況など複数の資料が関係します。症状があることだけ、または等級表を見ただけで結果を断定することはできません。
治療を続けている途中でも相談できますか?
相談できます。治療中であること、受診先、症状、保険会社の連絡、回答期限を整理してください。治療の進め方については、医療機関の説明も確認してください。
出典
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